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クトゥルフ神話TRPG
とは

アメリカのゲーム会社であるChaosium社が製作したクトゥルフ神話の世界観を体験するホラーテーブルトークRPG(TRPG)である。

プレイヤーキャラクターであるところの「探索者」たちは、基本的に神話的知識を持たない一般人に過ぎない。
対して、脅威となりうる「神話的存在」は正面から立ち向かって打倒できるような相手ではない。むしろ、存在だけで「宇宙的恐怖」から発狂してしまうようなおぞましくも強大な相手なのである。
判定方法はシンプルであり、PL(プレイヤー)の判断をダイスに委ねるという意味合いが強い。
また他のゲームより個々のキャラクターがわりと簡単に死んでしまう。

このようにクトゥルフ神話TRPGは、矮小な人間である探索者たちが、様々な宇宙的恐怖に晒されつつも真実を暴き、時にはカルトや神話生物殺す事を目的として発狂する様を楽しむホラーTRPGである。




ダイス

ゲームシステム


まず用意するものは、
・クトゥルフ神話TRPGのルールブック(通称ルルブ)
・紙
・ペン
・ダイス
のみ。これらがあればどこでも楽しむことができる。
TRPGは基本的に、「会話のやり取り」と 「ダイスロール」で進んでいく。例えばシナリオに「AとBのドアがある。Aを開けると怪物が、Bを開けると死体がある。どちらも探索しないと、Cという部屋の鍵が手に入らない」という旨が記されていたとします。KP(キーパー/進行役)はここで「君たちの前には二つドアがあります」とだけ言うだろう。そして探索者はそのドアを開けてもいいし、開けなくてもいい。なんだったら「じゃあCのドアを蹴破ります」と言ってもいい。そこにKPが「じゃあ〈キック〉を使ってください」と指示するかもしれない。そしたら探索者は「助走をつけて勢いよく蹴るので補正をください」と提案してもいい。
 このように探索者たちはとても自由度の高い行動がとれる。そしてその結果、笑えるような展開が起きたり、あるいは無残に失敗してひどい目にあったりするのだ。


01

ステータスを決める

まずは、ダイスを振ってキャラクターのステータス(STR~EDUまで)を決める。
STR、CON、POW、DEX、APPは3D6の結果。SIZ、INTは2D6の結果+6。EDUは3D6の結果+3の数値が、それぞれキャラクターの能力値となる。


STR
筋力。重いものを運んだりするときの判定などに使う。攻撃力に直結。

CON
体質。毒や幻覚、窒息判定への対抗に使う。体力に直結。

POW
精神力。クトゥルフにおいて最重要の能力。MP、SAN値に直結。

DEX
敏捷性。手先の器用さもあらわす。逃走時や工作時に用いる。回避能力に直結。

APP
容姿。つまり顔面偏差値。高いほど信用を生み、低いほど恐れられる。

SIZ
サイズ。身長や体重、ふくよかさを決める。攻撃力と体力に直結。

INT
知力。頭が良すぎると恐ろしい事実に気付いてしまう。

EDU
教養。何を学んできたかにより、探索者の技能が決まる。

HP
体力。減りすぎるとゼロじゃなくても気絶する。CONとSIZで決まる。

MP
魔力。呪文を使うときに必要となる。POWの値がそのままMPに。

SAN
正気度。これが減ると発狂しやすくなる。POW×5の数値。SAN値ピンチ!!

DB
ダメージボーナス。STRとSIZの合計値で決まり、攻撃技能の威力に補正がかかる。低すぎるとマイナスになるので注意。



02

職業を決める

ステータスが決まったら、次は職業を選ぶ。職業を選ぶ際には、「職業ポイント」と、INT×10の値である「趣味ポイント」を使用して技能を取る。職業ごとに取れる技能が決まっているので、欲しい技能を習得できる職業を選ぶと良い。


・職業ポイント:EDU×20の値。選んだ職業で習得できる技能を取ることができる。
・趣味ポイント:INT×10の値。選んだ職業以外の技能を取ることができる。ただし、探索者のプロフィールにどうしてこの技能を持っているのかを書き込んでおく必要がある。



03

キャラクターの設定を考える

キャラを作っていくと「医者なのになぜショットガンを使えるのか?」といった疑問が生じるため、キャラクターの生い立ちやこれまでの経緯なども設定しておくとさらに楽しむことができる。名前や年齢は自分で決め、身長や外見などはダイスで出た能力値に倣って決める。



04

確認

最後にKPに確認をしてもらい、OKが出たら、これで晴れてあなたの分身である探索者/PC(プレイヤーキャラクター)が完成する。
    

用語解説

KP
キーパー。ゲームの責任者でありラスボス。GM(ゲームマスター)とも。

PL
プレイヤー。参加者のこと。

PC
プレイヤーキャラクター。プレイヤーが作る分身。探索者とも。

RP
ロールプレイ。プレイヤーとしての発言ではなく、PCの視点での発言。恥じらいを捨ててキャラになりきることを言う。


文字通りセッションが開かれるテーブルのこと。オンラインセッションでも用いられる。要はセッションが開かれる場所のことを言う。

シナリオ
セッションで使われる舞台となる台本。誰が作ってもよく、配布しているサイトなどもある。

ハウスルール
卓によって異なる独自のルール。セッションの前にKPに確認しましょう。

ルルブ
ルールブックの略。KPは持っていないと始まらないが、参加者は気にしなくてもいいかもしれない。ルールだけでなく、神格のステータスやシナリオのサンプルなども乗っている。とても分厚く、お値段もそれなり。旅行会社の冊子ではない。

おすすめルルブ一覧


1 新クトゥルフ神話TRPG
ルールブック

クトゥルフ神話TRPGをする上での必需品。この一冊で大体のルールや世界観などを網羅でき、初めての人にもまずは勧める一冊。





2 新クトゥルフ神話TRPG
クトゥルフ 2020

現在最新のルルブ。80種類以上の職業サンプルや探索者の背景を設定するためのリスト、短編シナリオも収録されている。





3 新クトゥルフ神話TRPG
スターターセット

初めてクトゥルフ神話TRPGのKPをする人向けの一冊簡易ルールや入門用シナリオなどが収録されている。






4 クトゥルフ神話TRPG

最初期に出版されたルルブ。改訂版が出版されたものの、この一冊があればすぐにプレイすることができる。








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